のんびり雑多 >> 自転車 >> 2006年GW 東京湾一周自転車ツーリング
色々あって、2006年のゴールデンウィークが10連休とのことで 東京湾一周自転車ツーリングをすることとなりました。

ここでは実際にツーリングをしての体験談などを、だらだらと書いていきます。
自転車ツーリングを計画している人の少しでも参考になれば良いなと思っています。

◆準備

自転車ツーリングに私が持って行ったものと、 持って行った方が良かったものを紹介します。

持って行ったもの
700x28cのクロスバイク 高級品というわけではなく、どこにでもあるようなクロスバイクです。 その証拠に「荒れた道路では走らないでくださいシール」が貼ってあります…。 なので耐久性的にはBAA対応の自転車の方がよいかと。
サイドバッグ一個 リアキャリアに設置したオストリッチS-7サイドバッグ。 容量的にはそれほど大きいサイズではありません。
http://www.cb-asahi.co.jp/image/kokunai/ost/2002/s7.html
テント 今回購入したのは一人テントのダンロップ/R-134というやつ。 とても小さくて気に入っています。
http://www.greenlife.co.jp/item/tent/dnlp-r134.html
寝袋 寝袋は家にあったのをチョイス。 安物なのでちょっと大きめかな。(テントより大きい)
自転車用工具 途中で故障しちゃうと話にならないのでもちろん工具を持って行きました。 パンク修理道具とスパナや六角レンチとかかな。なるべく少なめに。
予備のチューブ一つ パンクが手に負えなくなったときの為に持って行きました。
ライト 持って行ったのは、キャットアイのHL-EL300 LEDx5-ヘッドランプ。
http://www.cb-asahi.co.jp/image/cateye/hl-el300.html
テールライト 無名メーカーのテールライト。LED3つで意外と明るい。
ドリンクホルダー 走っているときすぐに飲めるように500ml用のドリンクホルダーを設置。
空気入れ 700x28cタイヤなので仏式対応の空気入れ。
帽子 直射日光を防ぐための帽子。自転車用のヘルメットは持って行きませんでした。
手袋 お店でよく売っている自転車法の手袋。ゲル内蔵で手首が痛くならずに楽ちん♪
長袖のTシャツ 昼間は良いですが、日が暮れてくると肌寒くなるので持って行きました。
替えの下着 さすがに数日間同じ下着で過ごすのも何なので…
ゴアテックスのジャンパー 雨対策用に持っていったゴアテックスのジャンパー。
タオル 体を拭いたり傷口があったら縛ったりするため。
石けん 自転車のメンテナンスをすると良く汚れてしまうので。
小さめの金属ボウル パンク修理の時に水を溜めるのもよし、ご飯の器としても使ってもよし、 直接費にかけても大丈夫な金属製ボウル。100円ショップで購入。
割り箸 一応持って行きました。
ひも テントの中で洗濯物を干したり何かを縛ったり
布テープ 意外と必要かなと思って、小さくまとめたのを持って行きました。
厚紙 タイヤがバースとしたときにとりあえず厚紙でチューブをカバーして走行するため。
ビニール袋 雨対策用。テントやら寝袋やらは雨が降りそうな雰囲気になったら真っ先にガード。 さらに、自分が身につける小さなバッグの中身はビニール袋に入れておいた方が良いですよ。 雨よりも汗で濡れちゃいますから。
五徳ナイフ 一応持って行きました。小さいし。唯一の護身用道具です。
歯ブラシ/歯磨き粉/くし 歯を磨かないと寝られない人なので…
薬(風邪薬/正露丸等) いつも自分が飲んでいる薬を持って行きましょう
非常食 カロリーメイトとスニッカーズを持って行きました。物凄く助かりました。
地図 当たり前ですね…
お金 さすがにねぇ…
携帯/デジカメ 連絡用/記録用。 電気製品は全てビニール袋にいれてガード。

持って行った方が良かったもの
日焼け止め/ローション すっかり忘れてました。。
ライト/テールライト 街中はまだ良いですが、山道は真っ暗で物凄く不安になります。 2つ持って行くのをお勧めします。(死ぬかと思った…)
雨具(ズボン) 上着は持って行ったのですが、ズボンもあった方がよいです。 雨にやられると足が固まります。
方位磁石 標識のない真っ暗な道で迷ったときに必要です。(切実)
折りたたみ式バケツ キャンプする人には必須アイテム。無いとペットボトルに水を入れたり悪戦苦闘する羽目になります。

◆出発!(一日目) [地図1][地図2]

装備を自転車にセットして9時30分頃に家を出発。今日の目的地は友人の家がある淵野辺へ。走行距離としては50キロぐらい?
多摩川に向かうときにはいつも高円寺陸橋の側から多摩川までまっすぐな道があるのでそのルートを選択。
なんでもその道の下には水道管の本管が通っており、本館保護のため大きい車両は通行できません。なのでのんびり走れる好きな道です。
普段通りにのんびり走行して昼前に多摩川へ到着。
なぜだか知りませんが、自分が多摩川にサイクリングに行ったときは必ず曇りか小雨。なにかあるのか…。

そんなことはともかく、少し休憩して対岸の神奈川県へ。
ちょっと上流にさかのぼっていくと、バーベキューや釣りをしている人が多く、 盛り上がっていました。やっぱり河川敷はこうじゃなくちゃね。
神奈川県に入ると基本的に上り坂に。
それほどきつい坂ではないのですが、ずーっと坂道なので結構堪えます。
しかも東京都と違って神奈川県は道路の状況が余りよろしくなかったり。 (ちょっと荒れ気味)

小田急の「よみうりランドまえ」〜「かきお」ら辺は順調に走行。 小田急電鉄と別れたアタリから雲行きが怪しくなってきて、 ちょうどセブンイレブン前(どこのだよ!)で雨がポツポツと。

一日目から荷物がびしょ濡れになるのは勘弁なので、速攻で荷物をビニール袋に収納。
自分もゴアテックスのジャンパーを取り出して雨対策はバッチリ♪
再出発しようとしたら、、、雨やむし。。まあいいか。

いきなり巨大なネットカフェが現れたり、いきなり国道沿いが発展してて吃驚したり、 子供から変な目で見られたりしながら走行。
そろそろ淵野辺に付きそうな感じになったときに最後の坂道と格闘。
無事に登り切り目指すは淵野辺駅。
地図を見ながら進むと……あれっ?。どこだ?
(地図が古かったせいか少し道に迷うけど、標識を探してもとの道に戻る)

今日泊めてもらう友人は夜まで家に戻らないので、淵野辺周辺をフラフラ。
国道16号線は千葉県と違って両側にとても大きな木があり 交通量が少なければとても良い感じの道ですね。
そんなことを思いながらフラフラしていても時間つぶしにはならず、 結局公園でのんびりすることに。

夜になり友人と合流して家に泊めてもらいました。
いやぁ、やっぱり室内は落ちついて寝られますね。。。
それが次の日の悪夢に繋がるとも知らず……

◆二日目

友人の家で寝袋にくるまりスヤスヤ寝ること数時間。 目が覚めたら11時過ぎで飛び起きました。 なぜならその日は千葉県入りを目指していたから。

神奈川県から自転車で千葉県に向かう方法で安くて便利なのは、 三浦半島の先端の久里浜から千葉県の金谷まで運行しているフェリーに乗船すること。
でも久里浜からのフェリーの最終便は19:30頃。
淵野辺から久里浜までは70〜80キロ。
急いで身支度をして出発しました。

横浜方面に行くには国道16号線を利用して南下。 車道に比べて歩道が狭かったり、歩道橋を上らないといけなかったりと、 ちょっとしたトラップはありましたが順調に走行。

ですが、順調なのはそこまで。
ちょうど横浜町田インター付近で道に迷い、間違って公団敷地内に進入(^-^;
気を取り直して16号を進んでいくと、途中から自動車専用道になってしまい 予定を変更して旧道を通ることに。

地図を見ながら走っていたのに気づいたら迷っていました。 (新保土ヶ谷IC付近)
地図とにらめっこ&ウロウロしながら、何とか体勢を立て直して走行開始。
横浜横須賀道路を越えて、やっと海の近くへ出ることが出来ました。

そこから先の道のりは京浜急行沿いなので迷うことはなかったのですが、 上ったと思ったら下り、上ったと思ったら下りというような丘が多い場所で とてつもなく疲れました。

そんな疲労困憊しているときに、ちょうど駅前の美容室にある時計を見たところ「17時30分」
やばいよ、やばいよ。このままのペースだと最終便ギリギリになっちゃうよ。。
ペースを上げて(今までよりも)再走行開始!

相当走って横須賀に到着。
「時間どれくらいなんだろう」と思って携帯の時計を見てみると、、、17時30分……あれっ?!
「美容室の時計1時間早いよ〜!!」
「横須賀から久里浜まで2時間もあるじゃん。余裕♪」
ということで、そこからはのんびり走行。

やっぱり横須賀は外国人の方が多いですね。
何だか走行中に話しかけられたような気もするんだけど、 良く聞こえなかったし英語だったし。。ごめんなさい。。

通常のペースで走行して久里浜に到着。
フェリー乗り場を探して自転車乗船券を購入。自転車を乗せているのは私だけでした。
無事に18時20分発のフェリーの乗船することが出来ました。よかったよかった。

客室の椅子に座る前にお手洗いに。
小便器の水はどれも流れっぱなし状態。海水を流しているのかな?
そうこうしているうちにエンジンスタート。
重低音が鳴り響いているのですが、全く揺れません。
「アイドリング中か」と思って客室に戻ると、、、すでに航海中。
もっと揺れると思っていたのでとても吃驚しました。

そこからはのんびり船の旅。
といっても30分ぐらいで金谷に到着。フェリーありがとう。

これからどうしようと思い、目の前にあるガストで食事&作戦会議。
自転車用のウェアーっぽいのを着ていたので、お客さんと店員さんの視線が熱い…
悩むこと数十分。日はすでに暮れていて外は真っ暗でしたが千葉県の富津岬を目指して走行することにしました。

当たり前ですが、道路には街灯無し。
車道はあっても歩道は無し。
後ろから車が猛スピードで走行。
海沿いの道なので風強し。

途中で「金谷の旅館に泊まれば良かった」と考えたほどです。
地方の夜道は大変危険なので皆さんも走行する際には細心の注意をお願いします。

ブツクサ言いながらも順調に北上して、富津中央ICまで走行しました。
「富津岬までもう少し」と思ったのですが…………。


迷った。

本気で迷った。

冷や汗が出るほど本気で迷った。


街灯一つ無いのでまさに真っ暗。
周りは田んぼだらけ。
蛙の鳴き声以外車の走行音も聞こえない。

ボーゼンとしながら走行していると、古ぼけた簡易の標識を発見。
「←富津岬」

もうこの標識に頼るしかないでしょう。
祈りながら無我夢中で走行していると、なんだか民家がだんだん増えてきて
「↑大貫駅」
という、通常の道路にあるたくましい(?)標識を発見!!
焦る気持ちを抑えながら走行すると大貫駅に無事到着!!
大貫先生導いてくれてどうもありがとうございます。
(大貫先生:小学校5年、6年の時の担任の先生)

そこから富津岬の道のりは軽かったです。
だって、民家もあるし街灯もあるし自動販売機もあるし車も微妙に通るし。
ニヤニヤしながら(危なすぎ)走行して無事に富津岬に到着♪
…23時ぐらいだけど。。

ゴールデンウィークなので海岸でキャンプをしている人もそれなりにいました。
富津岬には防風林があるので風はそんなに強くないのですが
時折吹く強風に悩ませられながらも一人用テントを組み立てることに成功。

とても疲れた一日でした。

◆三日目

この日はゴールデンウィークの中でも猛暑の日。 テントの中の気温も絶好調に上昇。
朝起きて一番最初に発した言葉は「あつぃ」

テントの外に出ると何だか凄い場所に張っていることが発覚。
真っ暗の中でテントを張ったのでしょうがないですけど。
「まあ、今日片付けるから良いか」ということでそのまま放置。

海を眺めたり、岬の先端にある巨大展望台に上って強風に吹き飛ばされそうになったりしながら 午前中をのんびり過ごしました。

お昼になりお腹が空いてきたので、名物のアサリを食べることに決定。
定食を頼んだのですが、アサリの天ぷらとかお味噌汁とか刺身とか。もちろんアサリご飯とか。 もうアサリ尽くし。とても美味しかったです。

午後過ぎにテントをたたんで出発。
しばらくは海岸沿いの道を走っていたのですが、面白くないので 街中の道を走行することにしました。

木更津〜袖ヶ浦 と強い日差しを浴びて走行していたところ 姉ヶ崎付近で肌が痛くなってきました。
日焼け止めを塗っていなかったので肌が真っ赤に。

危険を察知して近所のスーパーに駆け込み日焼け止め(もう遅いけど)と、 日焼け後のローションを購入。早速塗り塗り。

五井〜八幡宿〜浜野 と普通の道を走行。
(走っていてあまり面白くなかったり…。だって普通に街中の道なんだもん)

夕方になってきたので、今日は蘇我駅の前にあるビジネスホテルに宿泊。
用紙に名前を記入していた時に「お車ですか?」との質問が。
「いえ、自転車です…」と答えたところ一瞬「?」という顔つきに。
部屋に自転車に積んでいた荷物を運んでいたら納得されたみたいでした。

いやぁ、テント暮らしの後のビジネスホテルは天国ですね。
部屋は明るいし空調は効いてるし、テレビは見られるし。
ゴロゴロしながらその日はゆっくり休みました。

でも1日目と同様に、ゆっくり休んでしまった次の日は 何かしらの事件が起こるわけで…

◆四日目

さわやかな朝をホテルで迎えました。
朝食を食べながら近くにあるテレビを見てたら、雨が降る確率が高いとの予報だったため、 予定の時間より早めにホテルを出発しました。
千葉駅辺りで雨が降り出しましたが、小雨だったためそのまま走行。

千葉〜稲毛〜幕張 を順調に走行。
といっても国道14号線は車の量がとても多く、排気ガスが凄かったですけど。

幕張駅の地下通路を通って、武石IC辺りで、雷が鳴り出して、、

物凄い土砂降りに。
まさに「バケツをひっくり返した」という表現がぴったりの豪雨に遭遇。

周りを見ても雨宿りできそうな場所もないし
道路を走行していたのでその場で停車することも出来ないし。
必死になってペダルをこぎ続けました。

そしてようやくファミリーマートを見つけたときには下半身ずぶ濡れ。
(上半身は持って行ったゴアテックスのジャンパーを着ていたので無事でした)
もちろん靴の中もずぶ濡れで、”片足に体重をかけて水を靴の内側から追い出した後に 靴を脱いで水を捨てる”という行為を数回繰り返すほどです。

通り雨だったようで、少し待ったら雨も上がりました。
タオルで体を拭いて再出発。

でも服は濡れたままなので、風に当たると物凄く寒い。
京成本線〜東葉高速鉄道を横断して、友達の家がある新京成の元山駅に着く頃には 足がガッチガチに固まっていました。さむいよ〜

雨対策は怠ってはいけないと言うことを痛感した一日でした。

◆五日目

写真を撮ってもらったりして、お昼過ぎに出発。
友人宅へは以前自転車で行ったことがあるので、帰り道は一切地図を見ることなく 順調に走行することが出来ました。

普段から感じていることですけど、今回強く思ったのは都心は人が多くて走りにくい。
どこに行っても人がうじゃうじゃ。まるで「人がゴミのようd(以下略

あと、ビルが多いので日が少しでも傾くとすぐに日陰になってしまうので肌寒くなってしまうことですね。
日焼けしなくて良いのはありがたいですけど。

水戸街道〜浅草〜後楽園〜池袋 と見慣れて道を走行して無事に我が家に到着。
我が家のお風呂はとても気持ちいい。

2006年GW 東京湾一周自転車ツーリングはこれにて終了。

◆感想

教訓
1.夜道は気をつけろ
2.雨対策はしっかり行う
3.あとはなんとかなる(なんだそれ)

今回初めて泊まりがけで自転車ツーリングをしたのですが、 実際にやってみると何とかなるものです。

無人島に行くわけではないのでお店もあるので必要な物は現地で調達できましたし、
「怪しい人に絡まれたらどうしよう」と考えていましたが

怪しい人=自分

だったので、誰も近づいてきませんでしたし(苦笑)

今回のこのページを見てくれかことで、今まで余り意識していなかった自転車に 興味を持ってくれたら幸いです。
いきなり泊まりがけは無理ですが、いつも歩いている道を自転車で回ってみるだけでも 新しい発見があってとても面白いですよ。


次回は、キャンプをメインとした旅をしたいと思っています。